調和する世界
調和する世界
令和二年六月一日。
あなたにとって、今日はどんな日ですか。
感染症対策としての緊急事態宣言が全国で全面解除されて
一週間。
きょうから学校も再開され、徐々に日常が動き始めます。
この世界には、
目に見えるものだけではなく、目に見えないものもあり
その影響も大きいのだと、再確認する時間となっています。
今の季節、朝 耳を澄ますと
鳥たちが鳴き交わす声が、あちらこちらから聞こえてきます。
外出自粛要請がされている日々は、
自動車の音はほとんど聞こえなくなり
その静かさを感じながら
ヒトの世界の音は騒音だったのか?と思うこともありました。
しかし、そうではなく、
自然界と調和する音と、調和しない音があるのだと
気付いていきました。
ヒトがいない世界を自然界は望むのか。
そんなことを思っているとき、
高山辰雄氏の描かれた「主基地方風俗歌屏風」を
直接見たときのことを思い出しました。
これは、平成 2 年挙行の大嘗祭に用いられた儀式用屏風でした。
画集やパネル展示では気づけなかったこと。
それはその屏風絵の中には、自然の姿だけではなく
高いビルや工場も見える街並みが書き込まれていたことでした。
新型コロナ感染症の出現した世界を直接体験している私たちが
この中で気づけたことは、
これからの世界のために必要となるでしょう。
参考)東京国立博物館
特別展 御即位 30 年記念「両陛下と文化交流 ―日本美を伝える―」
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1943